エンジニアの中にも多くの種類があるが、中でも注目されているのがAIエンジニアだ。人工知能の開発やデータ解析を行うのが主要な業務である。経済産業省では「IT人材供給に関する調査」というものを2019年に発表しており、その中で2018年におけるAIエンジニアの需要は約4万人であった。しかし2030年には約24万人にまで拡大する可能性があるといわれている。この数を見ても、今後AIエンジニアに対する需要は爆発的に増大することが見込めるだろう。

エンジニアというとIT関係が主な就職先になる。しかしAIエンジニアを見てみると、ITだけでなくそのほかの分野で活躍できる可能性があるのだ。まず大学をはじめとした研究機関である。AIに関する研究開発を進めていくのが主な任務だ。大学の場合、機材やデータなどAI開発のための土壌が整備されているのが魅力である。しかも自分のやりたいことをある程度自由にできるので、人気の集まる可能性は高い。

また今後需要が高まるとみられているのが、農業である。「スマート農業」といって農業の各種作業をAI化することで、少ない人員でも農業を運営できることが期待されている。AI搭載ロボットが農作業を行う、AIを使って収穫量を予測する、農薬の散布量をAIでコントロールするなど、たくさんの場面でAIは活用できるのだ。また、農業の世界は特に高齢化が進んでおり、今後なり手が少なくなるのではないかと懸念されている。だからこそAIエンジニアの力が必要とされているのだ。